牛タンが有名な地域といえば「仙台」ですよね。牛たん好きの方には分かっていただけると思いますが、他の地域の牛タンよりもジューシーで食べごたえがあり、旨味が濃厚で絶品です。
ところで、なぜ仙台は牛タンが有名なのか理由をご存知ですか?この記事では、仙台牛タンが美味しい理由と名物のキッカケとなった発祥店、歴史などを紐解いていきます。
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もくじ
【豆知識】仙台牛タンはなぜ美味しいの?
牛肉は全国どこの地域にもあり、焼肉店にはどのお店のメニューもたいてい牛タンがあります。しかし、仙台の牛タンは「別格だ!」と感じることが多くありませんか?
仙台の牛タンが他の地域よりも美味しい理由はその歴史を見れば理解することができます。
仙台牛タンはなぜ有名なの?歴史をみれば分かる
今でこそ、仙台牛タンは全国クラスで有名ですが、そもそもなぜ有名になったのか、仙台の歴史を見ると理解することができます。
実は、仙台の地元民は普段からいつも牛タンをよく食べているわけではありません。仙台市民にある調査をしたところ、約70%の人は「牛タンをあまり食べない」と回答しています。
ではなぜ仙台名物になったのかというと、話は戦後に遡ります。戦後1950年代、アメリカ駐在軍が多く点在していた仙台には大量の牛肉が流通しており、入手しやすい環境にありました。
当時、第二次世界大戦で大空襲の被害に遭った仙台市は復興するまでに長い時間がかかりました。食糧難が深刻化して、多くの住民が苦しんでいたそうです。
その問題を解決するために、仙台で和食屋を営んでいた佐野啓四郎さんが牛肉の余った部分のタンとテールを使い、美味しい「牛タン」が生み出したというわけです。
牛タンは昔から仙台で食べられていたイメージがありますが、実際に現在のような牛タン料理が調理されたのは戦後からとなるので、約70年の歴史があるといえます。
仙台牛タンの生みの親!佐野啓四郎さんの功績
仙台で和食店を経営していた佐野啓四郎さんは、当時、焼き鳥をはじめとする焼き物料理を提供していました。
焼き鳥は焼いてすぐお客様に出せため、比較的簡単に作れるのがウケて、戦後の不景気な時代でも焼き鳥店を開業する人が多かったようです。
しかし、佐野啓四郎さんには大きな悩みがありました。それは新メニューを作ってもすぐ他店に真似されてしまい、差別化ができなかったことです。
「なんとかして自分だけのオリジナル料理ができないものか…」と試行錯誤した結果、牛肉を加工したときに余る牛タンやテールといった部分を活用することを思いつきました。
上質な肉は当然ながら、アメリカ軍や富裕層の上流階級しか口にできないものでしたが、牛タンやテールは余り部位なので廃棄される、もしくは闇市へ流通されていたのです。
当時、牛タンという料理自体はすでに存在していましたが、珍味で入手しにくいので、佐野啓四郎さんは東北地方を駆け巡って、レシピや情報を入手し始めました。
実際に牛タンを食べてみると、すっかりその美味しさにハマってしまい、「自分が究極の牛タンを作ってやるぞ!」と意気込んだそうです。
親友からのアドバイスで牛タンを寝かせてから焼く方法を発案
佐野啓四郎さんには洋食店を運営している小野さんという親友がいました。その洋食店で牛タンシチューを勧められて食べてみたところ、その美味しさに感動したそうです。
タンシチューは数日間かけて煮込む手間がかかりますが、焼き料理店ではどうやって素早く美味しい「牛たん焼き」を提供できるか、それが課題でした。
こうしてオリジナルの味を追求して、試行錯誤した結果、牛タンはまず切り身にしてから塩振りしてしばらく寝かせて丁寧に焼くというオリジナル手法を発案したのです。
さらに、日本人の口に合った味付け、調理法、カットのスタイルを確立して、現代にも伝わる「仙台牛タン焼き」が登場しました。
仙台牛タン発祥の店「味太助(あじたすけ)」は昭和23年にオープン
昭和23年、佐野啓四郎さんは牛タン専門店「味太助」をオープンしました。
仙台の牛タン専門店では、「牛タン定食」を注文すると、厚切り牛タンに麦飯と浅漬け(青菜漬け)、みそ南蛮(青唐辛子)、オックステールスープがセットになった「一汁三菜」のスタイルが定番です。
これも牛タンの名店「味太助」の初代である佐野啓四郎社長が発案したものが受け継がれています。
戦後間もない頃は白米は高級食材だったため、庶民でも手を出しやすいように麦飯を代用して提供していました。現代はよりヘルシーという理由で健康志向の方々にも人気です。
佐野啓四郎さんは山形県出身なので、発酵食品で日持ちがするみそ南蛮(青唐辛子)をセットメニューに取り入れたと伝えられています。
牛タン専門店「味太助」はいま、3代目の店主が伝統のスタイルを守り、大切にその味を受け継いでいます。
- 営業時間:11:30~22:30
- 電話番号:022-225-4641
- 定休日:火曜日
- 公式ホームページ:https://www.aji-tasuke.co.jp/
高度経済成長期に仙台牛タンが全国区で有名になった
仙台牛タンは地元仙台には浸透し始めましたが、全国ではまだその存在はよく知られていませんでした。
それから30年後、高度経済成長に入り、東京の多くのビジネスマンが仙台へ出張に出かけた際に「仙台は牛タンが旨かった!」と口コミで話題になったのです。
単身赴任で仙台に住むビジネスマンも増えて、「仙台牛タン」の存在と美味しさは全国に知られるようになり、テレビや雑誌など多くのメディアでも紹介されました。
仙台牛タンのお店は多くありますが、どのお店もお肉の質や切り方、焼き加減など、職人さんがこだわり抜いて、丁寧に調理しているのが特徴です。
最近は、通販で仙台牛タンとして販売されている商品はアメリカ産やオーストラリア産が多いですが、柔らかい肉質なので、厚切りでも食べやすく、風味が豊かで人気があります。
ちなみに「仙台牛タンはアメリカの残り物から生まれたという説がネット上でもいくつか見られますが、牛肉から余って切り落とされた部位を活用したという説が有力となっています。
仙台の牛タンはなぜ美味しいのかまとめ
今回は、仙台牛タンが美味しい理由、なぜ仙台は牛タンが有名なのか、戦後の仙台市の歴史とともにご紹介しました。
- 牛タンの発案者は、仙台市で焼き料理店を営んでいた佐野啓四郎さん
- 試行錯誤の上、「一汁三菜」のスタイルの焼き牛タンを作った
- 仙台牛タン発祥の店は「味太助(あじたすけ)」
- 現代でも佐野さんが発案した牛タンメニュー、秘伝の味は受け継がれている
まだ戦後間もない頃に、仙台は食糧不足と貧困が深刻化していました。そんな中で日本人の口に合う美味しい料理を作るために努力した佐野啓四郎さんの功績は偉大です。
仙台名物として始まった牛タンもその後、全国区で有名になり、現代は老若男女の幅広くファンがいる人気料理となりました。
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最後まで見ていただきありがとうございました。