皆さんが普段食べている牛タンのほとんどは海外産です。
この理由としては、国産牛は市場にあまり出回っていないから。なぜ流通量が少ないのでしょうか。
この理由を解説するとともに、海外産の牛タンの安全性や美味しい食べ方についても触れていきたいと思います。
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もくじ
牛タンは国産が少ない理由と市場で出回る牛タンの産地
スーパーで国産の牛肉を見かけた方も多いはず。
ただ、国産の牛タンは?というと、首を傾げる方が大半なのではないでしょうか。
そう、国産牛タンはスーパー等ではあまり販売されていません。一方、販売されているのはなぜか海外産です。
国内で海外産が流通し、国内産が流通していないのはなぜなのか。解説していきます。
国産牛は専門店に直接卸されている
食肉専門店によると、牛一頭から1.5kg前後の牛タンが取れるのだそう。
ここからさらに不可食部を取り除くと、約1kgほどにしかなりません。
そう、私たちが好んで食べている牛タンは、実は希少価値の高い部位。国土面積の問題もあり、国内で育てられる牛の数は限られています。
こういった背景もあり、その価値はますます上昇。価値の高い国産の牛タンは、スーパー等では売ってないのです。
国産牛タンの行方はというと、食肉専門店や焼肉店に直接卸されているケースが大半です。
国産牛タンが食べたい方は、食肉専門店から購入するか、和牛専門の焼肉店でオーダーすると良いでしょう。
市場で出回る牛タンの多くは「アメリカ産」
ところで、コストコ等の外資系スーパーで牛タンを見かけた方もおられるかもしれません。
こういったスーパーで売られている牛タンは海外産です。
もっと詳しく言うと、我が国で流通しているほとんどは、アメリカ産かオーストラリア産である場合が多いでしょう。
特にアメリカは、牛タンの産地ランキングで2位のブラジルに大差をつけて首位に君臨する、謂わば「牛タン大国」。
日本と比べ広大な国土面積を持つアメリカは、当然ながら多くの牛を育てられるため、牛タンの出荷量も多いというわけです。
アメリカでは牛タンを食べない!
希少価値の高い牛タンが、なぜ我が国に輸出されているのかというと、アメリカでは牛タンを食べないから。
日本の精肉店等では、きちんと処理された状態で牛タンが販売されています。
一方、アメリカの精肉店は牛タンの処理が甘く、皮付きで販売されている場合が多いのだそう。
私たちが見慣れている牛タンは、皮を剥がした状態のものですが、この皮がついているだけでグロテスクな見た目に早変わり。
そんな肉塊を目の当たりにする現地の人たちは、牛タンを食べたいという気にならないのだそう。
アメリカで需要がない牛タンは、我が国に輸出されているというわけです。
少ない国産牛タン以外も安全!アメリカ産の牛タンを日本人が好む理由とは
さて、我が国に流通している牛タンのほとんどがアメリカ産であることはお分かりいただけたと思います。
が、前述のとおり皮を残すほど雑な処理であれば、その安全性に疑問を持つ方もおられるのでは?
結論から言うと、アメリカ産牛タンは安全です。
また、国内のお店に並ぶ前に下処理がなされるため、グロテスクでもありませんし、美味しく調理すれば日本人好みであるとも言われていますよ。
順を追って解説していきたいと思います。
安全性に問題はない
輸入された牛タンは、国の定めた検査が実施されているため、安全性に問題ありません。
アメリカ産の牛肉といえば、狂牛病(BSE)を思い起こす方もおられるかもしれません。
狂牛病は牛の脳がスポンジのような状態になり、異常行動を起こしたり、最悪命が失われるというもの。これが人にも感染すると言われていました。
ただ、我が国に入って来た牛肉は、動物検疫所(農林水産省)と厚生労働省の検疫所で厳しくチェックされています。
さらには、各地方自治体の保健所や、精肉店といったお肉のプロたちのチェックも合格したものだけが流通を認められるのです。
つまり、私たちのもとに届けられている牛タンは、安全であるものしかないというわけです。
販売前に見慣れた牛タンに加工されている
いくつもの検査を乗り越えた牛タンですが、まだ私たちのもとには提供されません。
というのも、先ほども申し上げたと通り処理が雑である場合も多いため。皮付きのまま送られてくることも十分にあり得るのです。
この状態では当然スーパー等には並べられませんし、焼肉店でも出せません。
精肉店や加工業者、焼肉店自らが一通り加工してようやく私たちのもとに届けられるのです。
ちなみに精肉店等では皮付き牛タンも購入できますが、皮の処理は家庭用包丁では難易度が高いため、あまりおすすめではないとのこと。
安くて日本人も納得の味
国産の牛タンは希少価値が高いことからお値段もそれなりで、100gあたり数千円で取引されています。ブランド牛ともなるとさらに高額になることもざらです。
一方、アメリカ産牛タンの相場はというと、100gあたり1000円以下で流通しているようです。
国産に比べて安価であるにも関わらず、美味しいというのがアメリカ産。
その理由として、和牛と同じように穀物を与えられ、運動をさせずに育てられているため。
このように育てられた牛は、脂肪が多く、肉質の柔らかい仕上がりに。
また、オーストラリア産は牧草を食べて育つため、独特の臭みがあります。アメリカ産にはほとんど臭みがないため、日本人好みの味となっているようです。
ちなみに有名な仙台牛タンも、アメリカ産である場合が多いそうですよ。
アメリカ産でも美味しく焼いて食べれる
牛タンは、炭火焼きや網焼きが本来の味が楽しめると言われています。
ただし、薄切り(1〜3mm程度)の場合と、厚切り(5mm〜)の場合で焼き方が変わってくるためしっかりおさえておきましょう。
それでは、それぞれの焼き方についてご紹介していきます。
薄切りは焼き過ぎ注意
薄切り牛タンの場合、焼肉店でも推奨されているのが炭火焼きです。
理由としては、薄切りは火が通りやすく、フライパン等で調理すると加熱し過ぎてしまうため。
カリカリとした仕上がりが好きな方であれば問題ないですが、牛タン本来のコリコリ食感を堪能したい方は炭火焼きが良いでしょう。
薄切りの焼き方は以下の通り。
- 牛脂を塗り、中火エリアに置く
- 肉の表面に水分が浮き出て来たら返す
- 熱している面に水分が出て来たら再び返す
- ①〜③を何度か繰り返して焼き目が付いたら完成
厚切りは切り目がポイント
厚切り牛タンは、初めに切り目を入れておきましょう。この切り目が焼き加減を左右します。
厚切りの焼き方は以下の通り。
- 切り目を下にしながら中火エリアに置く
- 焼いている面がカリッとし、半分程焼けたら返す
- 同じように焼き目が付いたら完成
後から焼いてしまうと、肉汁が流れていってしまうためご注意を。
番外編:フライパンやホットプレートで焼く
炭火焼き・網焼きができない方は、フライパン等ご家庭にある調理道具で構いませんが、焼く30分前に冷蔵庫から出し、常温に戻しておきましょう。
こうすることで表面だけ焼けてしまい、中は冷たいまま・・・といった失敗を防止することができますよ。
焼き方は以下の通り。
- フライパンを180度に加熱する
- 油はひかずに牛タンを入れ、加熱する(40秒程)
- 牛タンの中央が浮いてくるので箸でおさえる
- 肉汁が出て来たら返して焼いて(1分弱)完成
国産牛タンが少ない理由まとめ
国産牛は希少価値が高いため、国内では専門店以外には卸されていない場合が多いです。
一方流通している牛タンのほとんどがアメリカ産ですが、実は国産と一緒で臭みが少なく、柔らかくて美味しいのが特徴です。
焼くコツさえ掴めば自宅でも美味しくいただけます。ぜひお試しください。